奥穂高岳            トップへ戻る
    一語一座=横尾、涸沢経由のコースは道がよく整備されていて山荘までは、天下に名だたる峻険な山であっても気持ちよく登れる。槍岳も槍岳山荘までは安全登山が可能である。

10月11・12日 15年('03) 1泊2日 槍奥穂高岳晴れ後雨 

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    沢小屋泊 <登り6:00+4:00・下り5:00前穂経由

・11日朝 4:30出発〜三条・燕巻インター〜松本で食料調達〜〜7:50沢渡度・駐車場〜シャトル・バス〜9:10上高地着9:20登山開始・・・・・・・・11:45横尾着12:00〜14:40沢小屋着宿泊

・12日朝 5:30登山開 始・・・・・・・・8:00穂高槍岳山荘8:20〜9:20頂上・・・・・・・前穂高分岐点・・・・・・岳沢〜・・・・2:45上高地
5:45シャトルバス発(観光客が多く、バス待ちの人が2000人ほどもあり、約3時間も待たされた。タクシーも3時間)・・・・・・6:20沢渡度駐車場着6:30発・・・・松本市内渋滞・・・・・・10:45家着
 

  いつもながら山行は、何かと決断を迫られることが多い。最初の決断は沢渡度の駐車場である。駐車場に着いたのが7時50分、途中の車の中で翌日から天気が下り坂であると聞いていたので、焼岳にして明日四阿山に登って帰ろうか、それとも、せっかく紅葉の一番綺麗な時季にきたのだから、写真でおなじみの枯沢の紅葉だけでも見て帰ろうかと迷った。が、目前の村営の駐車場がもうじき満杯になるというのにせかされる感じで、ええいままよ、今日のうちはまちがいなく天気は良いのだからと、奥穂岳登山を決断した。

  お昼を回り,枯沢近くになるとだんだんと雲行きが悪くなり、せっかくの紅葉も明るさ不足で、「秋の夕日に照る山紅葉」とまではいかず、ちょっと後悔めいたものが頭をよぎる。

  
小屋はテント場の上にあり、小屋から眺めるテントの夜景は赤青橙黄とロマンチックムードを漂わせていた。今日は満月の夜のはずだったが、あいにくの曇り空で星も見えずじまいである。地上の星ならず、地上のテントを眺めた夜であった。

 翌朝は、あいにくの雨。下山する人も多かったあが、雪が降ったわけではなし、風もあまりないようだし、せっかくここまで来たんだからともかく登ることとする。さて悩んだのはその先である。ここに荷物を置いて,サブザックで奥穂まで行ってくるか、あるいは一応荷物は全部持って登って、山頂でその先どっちのコースにするか選択するかを考えるという二つに一つを選ぶ決断である。結局後者にして登りだした。登りだしてしばらくすると後から登ってくる人たちは、前者のサブザックコースを選んだようで手ぶらに近い状態である。楽そうでうらやましくなる。またしても後悔めいたものが頭をよぎる。

 
 足元ばかりみて登っていたら2回もルートをそれてしまった。他の人に声を掛けられたりしたお陰で、大きくはそれず大事に至らなかったなかったが、気を引き締めさせられた。岩場の登山は常にマークを確かめながら歩かなければならないと肝に銘じた。

 奥穂山荘でホット牛乳を飲み,もう一個弁当を買ったら前穂経由で下山する自信がわいてきて、そのまま荷物をかついで最後の奥穂への登りにかかった。ところが、山の北側からの風雨の吹き上げが強く、この先への不安もありまたしても後悔めいたものが頭をよぎる。

 
頂上着
 
     
 前穂を過ぎた頃から斜面が南側になったせいか、雨が下から吹き上げることもなくなり、公美子平の下の鎖場を過ぎた頃からは霧がさっと流れ、上高地が見えてきたりした。そして、次には上の中央の写真のような見晴らしのよさにどんどん変わっていった。こうなると、気持ちもルンルン気分である。もう何も恐れるものは無い。急坂を下った所の岳沢ヒュッテにあるだろうそのビールが頭をよぎるようになった。